楽譜集の制作を承ります
校歌、地域の唄、恩師や家族が遺した作品、教室で使う教則譜。
手元に散らばったままの楽譜を、一冊の本のかたちにまとめる仕事をお引き受けします。
楽譜は、書いた人が亡くなると散らばります。学校の資料室、公民館のロッカー、遺族の押し入れ。誰かが集めて一冊にまとめないかぎり、まとまることはありません。そして楽譜は、まとまっていなければ歌われません。
TRASHBOOKSは、そうした楽譜を本の形にする仕事を承ります。原稿をお預かりして組版し、印刷所に手配し、ISBNを取って国立国会図書館に納め、全国の書店・図書館が検索できる書誌データベースに登録するところまで。無償で配る本でも、値段をつけて売る本でも、手順は同じです。
部数は数十部から。一般の商業出版では成り立たない小さな部数こそ、この種の本には多いと考えています。
こういう方に
ご遺族・お弟子さん
亡くなった方が書いた曲が、楽譜のまま手元に残っている。散逸する前にまとめて、ゆかりのある方々に配りたい。
教室・団体
稽古で使う譜面が毎回コピーの束になっている。教則本として綴じ、生徒さんに手渡せる形にしたい。
学校・公民館・自治体
校歌や地域の盆踊り唄、記念行事の歌を、正しい楽譜とともに記録として残したい。閉校・統合の前に。
作曲家・演奏家ご本人
これまでの作品を作品集としてまとめたい。演奏会や教室で手渡せる一冊がほしい。
承る範囲
組版・ブックデザイン
浄書済みの楽譜データをお預かりして、本のかたちに組みます。楽譜だけを並べるのではなく、歌詞、曲目解説、寄稿、略歴、地図といった読み物のページを設計するところが仕事の中心です。表紙・扉・目次・奥付まで一式。浄書がまだの場合もご相談ください(下記)。
- 受け取れるデータ:PDF/MusicXML/Finale/Dorico/Sibelius
- 判型・綴じ方・用紙のご相談
- 校正(初校・再校)
印刷・製本の手配
印刷所への発注、入稿データの作成と検査を代行します。楽譜の本は五線の細い罫が命なので、印刷所の仕様に合わせた色設計(本文はグレースケール単色など)を必ず通してから入稿します。印刷費は実費でご請求します。
- 入稿用PDFの作成(PDF/X-1a など)
- 刷り上がりの検品・発送手配
- 数十部から数百部まで
電子版(PDF・Kindle)
紙の本と同じ内容を、PDF版とKindle版で用意できます。楽譜は固定レイアウトが必須なので、それに合わせたデータを作ります。紙が尽きたあとも、必要な方が自分で印刷して使える状態を残すためのものです。
- 無償頒布用PDFの作成
- Kindle固定レイアウト版の作成とKDP登録
頒布用ウェブページ
本の紹介とPDFのダウンロードを兼ねたページを、TRASHBOOKSのサイト内に用意します。配布先に「ここを見てください」と一言で伝えられるURLがあると、その後の頒布がずっと楽になります。プレスリリースの配信も承ります。
- 書誌情報・収録曲・中面サンプルの掲載
- PDFの公開とダウンロード導線
- プレスリリース配信(ドリームニュース)
ご希望に応じて
ISBNの取得、JPRO(出版情報登録センター)への書誌情報登録、国立国会図書館への納本も代行します。ISBNを取って書誌登録まで済ませておくと、その本は全国の図書館・書店の検索システムに載り、何十年か経ってから探す人の手に届く可能性が残ります。無償で配る本ほど、この手続きの意味は大きいと考えています。
浄書・採譜・音源も手配できます
手書きの譜面しかない、音源や口伝しか残っていない、という段階からでもご相談ください。譜面データを起こす浄書、耳で聴き取って譜面にする採譜は、いずれもお引き受けできる方をご紹介します。
あわせて、音源の制作と動画にしての公開も手配できます。楽譜は読める人にしか届きませんが、音があれば誰にでも届きます。地域の唄や校歌のように、歌われるために書かれた曲ほど、音で残す意味が大きいと考えています。費用の目安は下の「費用の考え方」に載せました。
費用の考え方
実費
印刷・製本費、ISBNの取得にかかる費用、発送料。ここは上乗せをせず、印刷所の見積書をそのままお見せしてご請求します。
印刷費は部数とページ数でほぼ決まります。目安として、A4判40ページ程度・200部で数万円から十数万円の範囲に収まることが多く、部数を増やしても総額はさほど跳ね上がりません。刷るなら少し多めに、というご判断もできます。
制作費
組版、校正、入稿データ作成、電子版の制作、書誌登録などの手間に対する費用です。ページ数と、読み物ページをどこまで作り込むかで決まります。
お見積りは、原稿の状態(浄書が済んでいるか、解説文があるか)を拝見してからお出しします。初回のご相談とお見積りは無料です。
浄書・採譜・音源制作の目安
| 楽譜の浄書 | 1曲 30,000円 |
|---|---|
| 採譜 音源や口伝から譜面を起こす場合 | 1曲 30,000円(浄書費に加算) |
| 音源の制作 | 1曲 50,000円 パートを増やす場合は1パートにつき 20,000円 |
| 動画にして公開 | 1曲 10,000円(YouTube) |
いずれも税込の目安です。曲の長さ、譜面や音源の状態によって変わります。上の組版・印刷の費用とは別立てで、必要な曲だけお選びいただけます。ご依頼とお支払いの回し方(TRASHBOOKSでまとめてお受けするか、担当する方と直接やりとりいただくか)は、案件に合わせてご相談のうえ決めています。
予算に上限がある場合
先に総額をお伝えいただければ、その範囲で作れる仕様(ページ数・部数・用紙・電子版の有無)を組み立ててご提案します。あとから足が出るより、最初に枠を決めてしまうほうがお互いに楽です。
制作事例
藤原武作品集
愛媛県西条市で音楽科教員として、また教頭・校長として生涯を音楽教育に捧げた藤原武(1923年生まれ)が遺した18曲を、遺族の方々が集めて一冊にまとめた作品集です。小学校・中学校の校歌、地区の盆踊り唄、瀬戸大橋の完成を記念して書かれた歌。藤原自身の作曲によるものだけでなく、地区に伝わる唄を書き取った採譜の仕事も収めました。
ご依頼をいただいた時点で、楽譜の浄書は済んでいました。TRASHBOOKSがお引き受けしたのは、そこから先です。楽譜と歌詞を組み、曲目解説・寄稿・略歴・ゆかりの地の地図を加えて44ページの本に構成し、印刷所へ手配。あわせてISBNを紙版と電子版の二本立てで取得し、JPROに書誌情報を登録、国立国会図書館へ納本しました。無償頒布のため、全文PDFの公開ページとKindle版も用意しています。
30年以上途絶えていた盆踊り唄が、ロッカーから見つかった楽譜と8ミリビデオの記録をもとに復元され、2023年に地元の祭りで復活した経緯も、曲目解説に記録されています。楽譜のかたちで残ったものと、歌詞の紙片だけが残って楽譜の見つかっていないものと、その両方を資料としてそのまま収めました。
▶ 藤原武作品集 特設ページ
| 判型・ページ数 | A4判(210×297mm)・44ページ・無線綴じ |
|---|---|
| 用紙 | 本文 上質90kg/表紙 マットコート220kg・片面マットPP |
| 部数 | 200部 |
| 刊行日 | 2026年9月15日 初版第一刷 |
| 価格 | 無償頒布(紙版・PDF版)/Kindle版のみ99円 |
| ISBN | 978-4-9914023-5-7(紙)/978-4-9914023-6-4(PDF版) |
| お引き受けした範囲 | 組版・ブックデザイン、校正、入稿データ作成、印刷手配、ISBN取得、JPRO書誌登録、国立国会図書館への納本、PDF版・Kindle版の制作、頒布ページの制作、プレスリリース配信 |
| 費用の構成 | 印刷・製本費(実費)+ISBN管理費+編集・組版費+制作支援ツール利用料。PDF版・Kindle版・頒布ページ・プレスリリース配信はサービスにて無償で承りました。 |
進め方
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ご相談
お問い合わせフォームからご連絡ください。曲数、原稿がいまどういう状態か(浄書済みのデータか、紙の楽譜か)、希望部数、いつまでに必要か。この四つが分かれば話が早く進みます。分からない項目があっても構いません。
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お見積り
原稿を拝見して、仕様と費用をお出しします。印刷費は印刷所の見積書をそのままお見せします。ここまでは無料です。
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組版・校正
本のかたちに組み、校正紙をお送りします。曲順、解説の書き方、写真や資料の入れどころなど、この段階でご相談しながら決めていきます。
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入稿・印刷
入稿データを作成して印刷所へ。刷り上がりを検品し、ご指定の場所へ発送します。ISBNの取得と書誌登録、納本もこの前後で進めます。
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電子版・頒布
PDF版とKindle版、頒布用のウェブページを公開します。紙が尽きたあとも本が残る状態にして、ひと区切りです。
お問い合わせ
ご相談とお見積りは無料です。作るかどうか決めていない段階でも構いません。「こういう楽譜が手元にあるのだが、本にできるものだろうか」というところから、お気軽にどうぞ。
お問い合わせフォームTRASHBOOKS/代表・杉本健太郎