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第1回東高円寺国際映画祭2024レポート(沙さ綺ゆがみ)

 東高円寺という土地はモスバーガーぐらいしかない町で住民はどこで買い物するのかと余計な心配をしてしまいます。
 そんな町で国際映画祭を開催してみました。言葉遊びではなく実際に国際的な映画祭をやったら"ナウい"んじゃないかと。
 確か4月末頃、『暇』誌の杉本さんから『第一回東高円寺国際映画祭』開催決定というDMが来ました、急に。私の短編を出せばいいかなぐらいに思いましたが、国際と書いてあるからには本当に国際にしないと嘘になってしまう。なので友人のサシャ・オーボートとジェフ・ハーマーに声をかけたところ快諾してくれて『グミー』と『スマイル』が送られてきました。両作とも景気よく血が飛び散る良作です。でもこれは日本オーストラリアイギリス映画祭ではないのか?という疑念が湧きフランスの映画秘密結社3マザーフィルムズに声をかけました。この組織とは割と長い付き合いなのに正体不明でした。普段はシネハという女性がキャプテンハーロックとかヘルレイザーのコスプレをして映画の批評をしてますが、映画も作ってるみたいだし、やけに構成員が多いし、非営利団体って書いてあるし、公式サイトを見ても余計混乱するんで参加をお願いしました。ホラー映画祭をやるのでホラー映画を出品してくれないか、と尋ねると快諾して頂けましたがタイトルを教えてくれないので杉本さんと何だろうねーみたいなことを話していると『ホラー映画』というタイトルの作品が送られてきました。映画データベースにも公式サイトにもないまさに野生の映画。この作品、映画祭では思いの他好評でした。ということで結局この組織のリーダーらしき人は分かりましたが、全貌は相変わらず謎です。よくストライキとかやってます。
 話を戻しますね。
 同時進行で、コソボにて『ISEKAI』というSF映画らしきものを発見し監督のアルパー・ジルギルにコンタクトを取りました。でも政治的なものなのか私のアイコンが不審者っぽいのか信用されず、しばらく探り合いのようなやり取りが続きます。あまり疑うので作品を見せないと話が進まないでしょーが!とキレてみるとアルパー監督の方もキレて作品を2つ送りつけてきました。『ISEKAI』と今回上映した『ムーンシャイン』です。正直、『ISEKAI』はコロナ禍のコソボを舞台にした難解でメッセージ性の強い作品でした。多くの人がコソボ映画に抱くイメージです。一方『ムーンシャイン』は5人の若者がどこかの家に行ったら殺人鬼が襲ってきた、という単純明快かつ多くの人がコソボに抱かないイメージの映画だったので、早速この映画に恋して出品をお願いしました。今ではアルパー監督と仲良しです。
北欧でオーロラ見てみたいなと常々思っているのでスウェーデンのシンディ・ステンベルイ監督にも『悪魔の根』と『サワー・ラブ』の2本を出品して頂きました。
 SNSでは相互フォローですが、やり取りするのは初めて。
 日本のアニメが好きとのことで、よく来日されるそうです。
 この映画祭への参加を告知した翌日、彼女はカンヌ国際映画祭2024で最優秀ヨーロッパ監督賞を『悪魔の根』で受賞します。縁起がいいです。
 まだ上映枠に空きがあったのでアメリカと日本にチャレンジしました。実はここからが大変で…。
 とにかく10分程度のホラー短編で探すとラストに長髪の女性の幽霊(またはそれを他のお化けに差し変えたもの)が出てきてワッと脅かす映画しか見つからない。
 こういった映画を何十本も見た末に出会ったのがアメリカのブランドン・タンクザック監督『天よりの賜りもの』、マシュー・ラグスデール監督『我々は夜出発する』、日本の山田玄徳監督『来るべき時に備えよ』です。本当に大変だった!んです。
 MCマンジーナはホラーコア(怖いヒップホップ)のラッパーでButchers Haremというホラーコアのレジェンドに在籍していた方。絵繋がりでマンジーナと友だちになった事が顕す通り、現在は画家としての活動がメインですがラッパー時代の彼女の根強いファンは未だに多いです。彼女は映像作家ではないのですが、たまにアップする奇妙なエフェクトをかけたプライベート映像がめちゃくちゃ面白くて。面白すぎたので映画祭のオープニングとクロージング+αをご提供頂きました。映画祭で彼女のファンになった方もいて選考委員冥利です。さて、文字数の都合でまとめに入りますが、来年第2回をやることになったので小さくて奇妙なホラー映画祭(勝手にホラー映画祭にした)は成功したようです。
 既に次回選考は始まっています。お化けがワッと脅かしてエンドの映画以外ならホラー映画ウェルカムです。(2024年6月現在)
 『暇』誌+たまりBarセレクションの小山貢山監督と中江大珠監督まで触れられず申し訳ございません!
 私の映画ですか?自分のことを話すのって恥ずかしいじゃないですか……。



東高円寺国際映画祭公式Instagramアカウント  


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